2017年5月 出産 3
帝王切開での出産だったため、開いたお腹がしっかりと閉じるまでの入院になるらしく、通常出産なら1週間程度のところ、マル子は2週間ほど掛かるらしい。
麻酔が切れ始めて切開したお腹の傷口が痛み始めた事を必死にアピールするマル子をよそに、あーパパ、久しぶりの一人暮らしにちょっとだけワクワクしている。
ちょっとここで話しは逸れるが、マル子は元タカラジェンヌ。
付き合い始めた当初、小さなお菓子をプレゼントしたら、ブランド物のバッグをプレゼントしたかの様な大きなリアクションをされかなりビックリしたのだが、後日その事を聞いたら、
「舞台では小さなリアクションでは人に伝わらないから、大きなリアクションをする様に教えられて来た」
との事で、異常に納得したのを思い出した。
つまり、基本的にマル子はオーバーアクション。狼マル子だとたかをくくり、きっとそんなに痛くないだろう、とあーパパは思っていた。
しかしどうやら今回は様子が違う模様。
悶絶している。
え…そんなになの?
看護師さんに連れられてあーくんが戻ってきた。
正直なところ、今まで他人の生まれたての赤ちゃんを見ても、「猿みたいでそんなに可愛くないな…」と感じていたが、
か、可愛い😍💕
あ、これが親の感じ方なんだ。と、初めての感覚。
看護師さんのご指導のもと、オムツ替えやら、抱っこして寝かしつけやら、お散歩(同じフロアのみ)やら、なかなか忙しい。
マル子はずっと痛がっている。
しかしそろそろあーパパも帰る時間。
不安がるマル子とあーくんにお別れをして家に帰った。
傷口が痛いなか、なかなか出ない母乳を夜中に何度も授乳するらしい。可哀想だし心配だが頑張ってもらうしかないのが辛いところ。
久しぶりの一人暮らし。
その晩はスーパーでちょっとだけ良いお肉を買って、これからの生活を想像しながらほんの少しのお祝いを楽しんだ。